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産後うつ病はあまり知られておらず、放置すると児童虐待などの悲惨な事態も起こり得ます。産後うつ病の症状や家族に求められるサポートについて一人でも多くの人に知ってもらいたいと思います。
2012/05/12 (Sat)
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産後うつ病

産後うつ病を知ってください 1

痛ましい虐待や無理心中のニュースが流れるたび、私たちは心を痛め、怒りを覚えます。

生まれて間もない赤ちゃんがひどい目に合っていると、やりきれない思いを抱き、なぜようやく生まれてきた大切な命を痛めつけてしまうのかと疑問に思います。

その背景に「産後うつ病」という病気が潜んでいることが分かってきたのは、最近のことです。もちろん、虐待や心中は許されることではありません。

だからこそ、産後うつ病のことを一人でも多くの人に正確に知ってもらい、苦しんでいる母親と子どもを救わなければなりません。

産後女性の10%~15%が産後うつ病に苦しんでいるといわれています。

原因は様々ですが、体内のホルモンが急激に変化することが大きな要因であることが分かってきています。

出産という大仕事をするため、妊娠中から女性の身体と心は大きな変化をし続けています。

考えてみてください。

10ヶ月もの長い間、赤ちゃんを体内で慈しみ育て、出産という山場を迎えると、陣痛や分娩の苦しみに耐えねばならず、ようやく痛みや苦しみを乗り越えたと思ったら、次は母乳を作り、子宮を収縮させ、次の妊娠ができる体に戻る準備を始めるわけです。

しかも、産後の母親の生活はすさまじいものがあります。

赤ちゃん中心の毎日。これは当たり前のように聞こえますが、子どもを産み育てた母親にしか分からない過酷な日々です。

連日の睡眠不足、おむつ替え・おっぱい・沐浴などをひたすら繰り返すお世話、外出もままならず赤ちゃんと二人きりの孤独感、好きな映画も音楽も読書も楽しむ時間はありませんし、仕事や友人との関係もこれまで通りというわけにはいかなくなります。

 

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産後うつ病について
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2008/07/02 (Wed)
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そして「抱っこなら寝てくれるけれど、ベッドに下ろすと泣いてしまうから何にもできない。」という母親の嘆きは珍しい話ではありません。

さらに、「泣き止まない」「発疹ができた」「おっぱいを飲まない」「ミルクを吐いてばかり」「便が出ない」・・・など、「小さい命を守らなくては」と思えば思うほど、小さな心配が積み重なり、プレッシャーとなり母親は不安な日々を送ります。
 
もちろん誰もがみな産後うつ病になるわけではありません。

ただ、産後の過酷な日々を送る母親を支える家族や地域のありかたが変わってきていることも事実です。

核家族化が進んでいることは産後うつ病の母親が増えている原因の一つだと考えられますが、義父母との同居のストレスもないとはいえません。

協力的で母親の育児論を尊重してくれる義父母がどれだけいるでしょうか。

また、義父母の言葉やお世話を素直に受け止められるお嫁さんがどれだけいるでしょうか。

すべての嫁姑の仲が悪いわけではありませんが、リラックスして本音で話せる関係とまではなかなかいきません。

子育てについては協力し合うのが理想ですが、反対に意見の衝突が起こりやすいのが実態です。

あるいは実家に里帰り出産をした場合、一定期間実母にすべてのお世話を任せていて、いざ自宅に戻ったとたん、何もかも自分でしなければならないというあまりの環境の変化に対応できなかったり、負担感が増したりすることがあります。

また、実の親子だからこそ、激しく衝突し、ストレスを抱えて帰ってくるというケースもあります。

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出産直後は誰でも気分が高揚し、その後、反動のように憂鬱な気分に襲われることがあります。

マタニティ・ブルースといって、通常は数日で憂鬱な気分は治まっていきますので治療は必要ありませんが、産後うつ病の場合、症状が2~3週間以上続き、放置すると重症化する恐れがあります。また、産後うつ病は、産後3週間前後に発症の危険があるとされていますが、出産直後でなくても、不安やストレスが重なり、時期がずれて発症する場合もありますので産後半年は注意が必要です。 

産後うつ病の症状として、母親としての自信がわかない、子どもの将来について過度に不安になる、育児に神経質になる、自己卑下しがちになる、涙もろくなる、気分にむらがある、意欲がなくなる、集中力が低下する、夫や子どもに愛情が湧かない、感情的になりやすい、好きだったことに無関心になるなどの『心の症状』と、眠れない、眠りが浅い、頭痛・肩こりがひどい、胃もたれ・むかつきがある、食欲がなくなる、体重の増減が激しい、息切れ・めまいがする、下痢・便秘が続く、性欲がおちるなどの『身体的な症状』があります。

産後うつ病より重症な産後精神病に発展してしまうと、自殺願望や暴力的な思考が起こりやすくなるので、大変危険です。

症状が続くようであれば、迷わず病院に行くことが必要です。とはいえ、渦中にある本人はなかなか自覚したり冷静な判断をしたりすることができませんから、産後は、家族や友人がいつも以上に注意して見守ってあげることが必要です。

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産後うつ病に限らず、心の病はまだ周りの理解が充分には浸透しておらず、どうしても「悪いこと」「恥ずかしいこと」というようにマイナスのイメージが付きまといます。

本人も隠そうとする傾向がありますし、周りもつい本人の弱さを責めてしまうような言葉や態度をとってしまうことがあります。

しかし、産後うつ病は恥ずべき病気ではありません。

むしろ、赤ちゃんのことを大切に思い、真剣に育児と向き合っている母親が、必死でもがいているうちに転んでしまってできた『すり傷』です。

すり傷は必ず治ります。

そして本人の努力や責任とは関係なく、産後の母親の身体と心はホルモンの激変に振り回されるものなのです。

自分を責めず、恥じず、自分一人で抱え込まずに家族や友人を巻き込んで、休養を取り、専門的な治療を受けましょう。 

産後うつ病には専門的な治療が必要ですが、家族の日々の支えがとても重要です。

一般的にうつ病の人に「がんばれ」という言葉は厳禁。産後うつ病についても同じです。「よくがんばったね。」という一言でふっと心が軽くなります。

母親は家族に「認められる」ことをとても必要としているのです。

聞き流すだけでもかまわないので、相槌を打ちながら本人の言うことを聞いてください。うつ病の人は決断したり判断したりすることがとてもしんどくなっているので、たとえ「夕食のおかず何にする?」というようなささいなことでも、本人の意見を求めるような質問は避けたほうがよいでしょう。

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また、たまには気分転換を・・・と思って誘った外出がかえって本人の負担になることもあります。

これまで好きだったことに興味が湧かないことも病状の一つですので、無理に誘わず、本人の様子を見守ってください。

病気が長引くと家族もついイライラしたり、焦ったりすることがあるかもしれません。

本人だけでなく、家族も上手に家事の手抜きをしてお互いに負担にならない生活スタイルを作ることが大切です。

夕食が店屋物でもいいし、アイロンがけが必要な洗濯物はクリーニングでもかまわない、買い物は宅配サービスを利用する、というように、これまでの認識を改めて思い切り手抜きをし、家族みんなで長い治療の日々に体力と気力を備えましょう。

病院にはできるだけ家族も同伴し、家族も医師の説明をよく聞いて産後うつ病に関する正確な知識と情報を深めてください。少し調子が良くなったり、反対にかなりしんどい状況になったりすると、薬の服用を怠ってしまう可能性があります。

そうすると、かえって病気が長引いたり、再発したりする心配がありますので、薬の管理はできるだけ家族のサポートが必要です。

最近は産後うつ病に苦しむ人、経験して立ち直った人が自助グループを結成しています。同じような苦しみ、悩みを持つ人の言葉は、一番心に届きやすく、よき理解者を得ることになりますのでぜひ利用してください。

生まれてきた赤ちゃんの笑顔を守るためには、お母さんの笑顔が一番大切です。

一人でも多くのお母さんと赤ちゃんが幸せになれることを祈っています。

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